院長コラム院長コラム

コラムの記事一覧へ

No.7:実は困っておられる方も多い「おりもの」について

おりものの異常

今回のコラムはありふれているけど、実は困っておられる方も多い、「おりもの」についてです。
「おりものが多い」 「かゆみがある」 「においが気になる」などの症状は多くの方が経験されたことがあると思います。
病気なのかどうなのかもよくわからないという方も多いと思います。
実はおりものの異常を訴えて産婦人科を受診される方はとても多いのです。
おりものの異常は大きくわけて

1. 子宮からの分泌液が増えている場合

排卵の時期には子宮頸管(子宮の入り口の部分です)から頸管粘液の分泌が増えてきます。妊娠にむけて、精子が子宮頸管を通過しやすくするためです。
その分泌量には個人差があり、その量が多い方はおりものが増えてきたと感じることと思います。これは正常の現象ですので、全く治療の必要がありません。
「でも今は妊娠の希望がないし、なんとかならないかな?」そのような場合は、避妊もかねて、ピルの使用をおすすめします。排卵を抑制し、排卵期の頸管粘液の分泌も抑制します。

2. 膣の中の常在菌の量が普段より増えたり、バランスを崩している場合

膣の中にはもともと、常在菌である乳酸桿菌など多くの種類の菌が存在し、その菌種間で平衡関係が保たれています。 このような菌をまとめて正常細菌叢と呼びます。たとえば、乳酸桿菌は膣の上皮細胞に含まれるグリコーゲンを分解し、膣内を酸性に保ち外部からの病原菌の侵入を防いでいます。
このように、正常細菌叢は生体防御の役割を果たしています。また逆に何らかの原因で菌の間の平衡関係がくずれると、いろいろな問題を起こします。 おりものが増えたり、においが気になったり、かゆみを感じたりします。
体調を崩したり、生理前だったり、少しのきっかけで起きることがあります。ですので、対処法として体調を整えることが大切ですが、必要に応じて膣内に抗生剤を使用します。
「体調を整える」ことは口で言うのは簡単ですが、実際は難しいですよね。ストレスを感じずに、規則正しい生活が毎日できればいいのですが・・・

3. 腸や、皮膚の表面などいる常在菌が膣のなかで増えている場合

菌の種類は異なってきますが、基本的には2と同じ状態です。
この場合、抗生剤の膣内投与が基本です。症状がなければ積極的に治療しなくてもよいこともあります。

4. 性病の感染がある場合

代表的な性感染症に、クラミジア、淋菌、トリコモナスなどがあります。
クラミジア、淋菌は症状がないことも多い菌ですが、放置しているとひどい腹膜炎や不妊症の原因になりますので、症状がなくても必ず治療する必要があります。
治療は抗生物質を内服することが一般的です。

新しい治療法!

以上のようにおりものの異常の原因は様々ですが、対処法が限られています。
ほぼ、抗生剤や抗真菌剤の使用一択です。ですので、再発を繰り返す場合や、症状があっても検査結果に異常がなかった場合の対応が難しくなります。
そこでヨーロッパでは乳酸菌のカプセルを使用し、膣内の環境を整えて、おりものをコントロールする方法が始められています。
今までは増えてきた雑菌を抗生剤で抑えるのみでしたが、これは乳酸菌により膣内の酸性環境を維持することによって雑菌が増えるのを防ぐというやりかたです。
プロバイオティックスという考え方です。コマーシャルで渡辺謙さんがやっているあれです。
それの膣内版と考えていただければわかりやすいと思います。今後が期待できる治療法です。(日本では発売されていませんが、当院では処方可能です。)
ささいなことのようで、結構煩わしいのがおりものの異常です。早めのご相談を!

診療時間

 
午前 10:00~13:00 - -
午後 15:00~19:00 - -

休診日:土日祝

06-4708-8686

アクセス

住所:大阪市中央区本町2丁目3-9 JPS本町ビル8F

アクセス:堺筋本町駅 徒歩1分 / 御堂筋本町駅 徒歩5分

※車いす、ベビーカーでお越しの患者様はビル前に到着されましたら、お手数ですがお電話にてご連絡ください。