vaccineワクチン接種

子宮頸がん(HPV)ワクチン接種

子宮頚癌ワクチンとは

子宮頚癌や尖圭コンジローマの原因となるヒトパピローマウイルス(Human Papilloma Virus : HPV)の感染を予防するワクチンです。当院ではガーダシルとシルガード9の2種類のワクチンが接種可能です。

子宮頚がんワクチンの特性

ガーダシル(4価)HPV 6,11,16,18  子宮頚癌の原因となるHPV型の65.4%をカバー
シルガード9(9価)HPV 6,11,16,18,31,33,45,52,58      同じく88.2%をカバー

6型、11型は尖圭コンジローマを起こすタイプです。
その他の型は子宮頚癌の原因となるタイプです。

接種対象者

ガーダシル 9歳以上の女性及び男性も可
シルガード9 9歳以上の女性のみ

定期接種

接種時に大阪市に住民登録のある方が委託医療機関(当院も該当します)で接種した場合は公費負担となり無料です
対象:小学校6年生から高校1年生相当の女子
令和4年4月1日から令和7年3月31日までの間は対象者を拡大しています。
詳しくはこちら 大阪市:子宮頸がん予防(HPV)ワクチンの接種について

接種回数と方法

一般的な接種スケジュール

※1 1回目と2回目の接種は、少なくとも5ヶ月以上あけます。5ヶ月未満である場合、3回目の接種が必要になります。
※2・3 2回目と3回目の接種がそれぞれ1回目の2ヶ月後と6ヶ月後にできない場合、2回目は1回目から1ヶ月以上、3回目は2回目から3ヶ月以上あけます。

接種後の注意点

接種後にめまいやふらつき、失神などの血管迷走神経反射が起こることがあります。接種後30分は院内で安静にしていただきます。

副反応

頻度 10%以上 頭痛 注射部位の痛み、はれ、赤み
頻度 1~10%未満 めまい 悪心 下痢 注射部位のかゆみ 内出血 発熱 疲れ
頻度 0.5~1%未満 上咽頭炎 嘔吐 上腹部痛 筋肉痛 関節痛 無力症

重大な副反応(頻度不明)

アナフィラキシー ギランバレー症候群 血小板減少性紫斑病 急性散在性脳脊髄炎など

予防接種を受けることができない方

・明らかに発熱している方
・重い急性疾患にかかっていることが明らかな方
・過去にワクチンの成分によってアナフィラキシーを起こしたことがある方
・その他医師が予防接種を受けることが不適切と判断した方

予防接種を受ける前に、医師への相談が必要な方

・心臓血管系・腎臓・肝臓・血液などの基礎疾患のある方
・要望接種で接種後2日以内に発熱のみられた方、全身性発疹などのアレルギーを疑う症状がみられた方
・このワクチンの成分に対してアレルギーを起こすおそれのある方
・過去にけいれんを起こしたことのある方
・過去に免疫不全と診断された方、近親者に先天性免疫不全症の方がいる方
・血小板が少ない方や出血しやすい方
・妊婦または妊娠している可能性のある方、授乳中の方
・最近1ヶ月以内に予防接種を受けた方

帯状疱疹ワクチン接種

帯状疱疹とは

痛みや発疹があらわれ80歳までに3人に1人が発症するといわれています。
体の片側の一部にピリピリした痛みがあらわれ、その部分に赤い発疹が出てきます。夜も眠れないほどの激しい場合もあります。
帯状疱疹は、多くの人が子供の時に感染する水疱瘡のウイルスが原因で起こります。水疱瘡が治った後もウイルスは体内(神経節)に潜伏しており、加齢による細胞性免疫の低下により、ウイルスが再び活性化すると帯状疱疹を発症します。日本人の90%以上はそのウイルスが体内に潜伏していると言われています。

50歳以上で帯状疱疹が発症した人の約2割は3か月以上痛みが続くと言われています。また、帯状疱疹は頭部や顔面に症状がでることもあり、その場合目や耳に症状が出たり、顔面神経麻痺などの重い後遺症が残ることもあります。

シングリックスは帯状疱疹を予防するためのワクチンです。


シングリックスの特性

・シングリックスは不活化ワクチンです (当院では生ワクチンの取り扱いはしておりません)
・50歳以上での有効性 97.2% 70歳以上での有効性 89.8%
・帯状疱疹予防効果が9.6年まで観察されています

接種対象者

・50歳以上の方
・帯状疱疹に罹患するリスクが高いと考えられる18歳以上の方

シングリックスの接種回数と方法

2回の筋肉注射が必要です。

50歳以上の方

※1 例:1回目の接種が10月10日の場合、12月10から2回目の接種が可能


帯状疱疹に罹患するリスクが高いと考えられる18歳以上の方

※2 標準として、1回目の接種から2ヶ月の間隔をおいて2回目の接種を行う。

注意

  • ・疾病または治療により免疫不全である方、免疫機能が低下したかたまたは免疫機能が低下する可能性がある方
  • ・上記以外で、医師が本剤の接種を必要と認めた方

詳しくは、医師の指示に従ってください。

シングリックス接種後の注意

  1. 接種後30分程度は、接種した施設で安静にしていましょう。(体調の変化がないことを確認しましょう。)
  2. 接種当日は激しい運動を避け、注射部位を清潔に保ってください。(接種当日の入浴はさしつかえありません。)
  3. 注射部位の異常な反応や体調の変化を感じた場合は、すぐに医師の診察を受けてください。
  4. シングリックスの接種により健康被害が発生した場合には「医薬品副作用被害救済制度」により治療費等が支給される場合があります。詳しくは独立行政法人医薬品医療機器総合機構のホームページ等をご覧ください。

シングリックスの安全性

多くの方に注射部位の痛みや腫れが現れます。
副反応の持続日数の中央値*は3日でした。

*持続日数を小さい順に並べたデータの丁度中央にある日数

シングリックス接種後7日間に起こった主な副反応([]内は副反応が起こった人の割合)

承認時評価資料:国際共同第Ⅲ相臨床試験. ZOSTER-006/022併合解析
※ここで紹介しているデータはそれぞれ50歳以上と70歳以上を対象とした2つの臨床試験のものです。

予防接種を受けることができない方

・明らかに発熱している方
・重い急性疾患にかかっていることが明らかな方
・過去にワクチンの成分によってアナフィラキシーを起こしたことがある方
・その他医師が予防接種を受けることが不適切と判断した方

インフルエンザ予防接種(シーズンのみ)

当院ではインフルエンザが流行する季節の前に予防接種を行っております。
毎年9月~10月頃に受け付けておりますので、詳しくはお知らせをご覧ください。
男女問わず接種頂けますので、夫婦やパートナーと一緒にご来院頂けます。